世界名作劇場の登場人物達は何語を話していたのか?
牧場の少女カトリ⇒フィンランド語
フィンランドの話だからフィンランド語だろうと言う訳には必ずしもいかないのですよね。 同じくフィンランドのムーミンはスウェーデン語で書かれてるし。スウェーデン系の人が一定数いると言う事に加えて、そもそも、 フィンランドではスウェーデンの文化的影響を長い事受けていて、 いわゆる上流階級ではスウェーデン語を使うのが当り前と言う時代もあったそうです。 フィンランドの作曲家として世界的に著名なシベリウスも実はスウェーデン語の方が達者だったと言う話もありますし。 今でもスウェーデン語はフィンランド語と並んでフィンランドの公用語です。でも、カトリはフィンランド語ですね。原作もフィンランド語だし、 名前(姓)もいかにもフィンランド語風です。
注意しておく必要があるのは、フィンランド語と言うのは、周辺の言語(殆ど印欧語族)と全く異なる系統の言語と考えられている事です。 スウェーデン語とデンマーク語とノルウェー語はかなり似ている(らしい)のに、すぐ隣のフィンランド語は全然違う。 東隣で昔からいじめられていたロシア(ロシア語)とも全然違う。強いて言えば、エストニア語とフィンランド語は殆ど同一らしいですが。まあ、 これは地理的にはある意味同一エリアといってもいいですからね。名劇で今まで登場した舞台の中でも、 言語的にはもっとも離れたところの話という事になります。
カトリのお母さんがドイツに働きに行っていた事についても、言語的な困難もいろいろとあったのだろうと想像されますが、 現代でもトルコ系の人たちが多くドイツに働きに行っている事から推測されるように何らかの現実的な解決手段はあったんでしょうね。 (仲介者やふさわしい職場や必要最小限の言葉を教える仕組みとか) いずれにせよ、搾取されてたんだろうなあ。
時代は1912年ごろから数年間。ちょうど第一次世界大戦とかぶる時期で、それが物語にも大きな影響を与えます。 ラスカルとほぼ同じくらいの時期ですか。かなり新しい方の部類ですね。
この作品も自分では殆ど観てないのであんまり本編についてコメントできないのですけど、友人にカトリのファンがいて、初回放送時に、 最終回についてポツリと一言コメントしてたのが何故か記憶に残ってます。「最初は医者になりたいと言ってたのに、結局、作家になったのか…」
関連サイト:
Wikipedia フィンランド
Wikipedia 牧場の少女カトリ
牧場の少女カトリのお屋敷



フィンランドはずっとスウェーデンの支配を受けていたからだと思います。そのあとロシア帝国に併合されてしまいましたが、、、。
ところで、アッキさん(カトリにカレワラをくれた大学生で、フィンランド独立運動に参加)がロシア帝国の秘密警察に逮捕されるシーンがあるのですが、秘密警察もフィンランド語をしゃべっていたのだろうかと、私はずっと前から悩んでいます。どう思いますか?
この話がフィンランドの話だというのは、くあいさんに初めて教わりました。
北欧の歴史って、学校ではほとんど習った記憶が無いのですが(習ったけど、忘れているのか!?)、何やら複雑なんですね。
第一次世界大戦が、物語にも絡んでくるんですね。
色々歴史を振り返ったりできる名作劇場は、やっぱり素晴らしいなぁと思わずにいられません。
アニメを通じて、戦争の恐ろしさが、子供たちに伝われば素敵ですよね。
ただ、「面白かった」というだけの作品じゃないというのが、名作劇場の最大の魅力だと感じます。
まあ、800年も支配が続けば確かにスウェーデン語が優位にたつのも当然と言えば当然ですけどね。しかし、その後に続くロシアの100年程の支配ではしばらくの間 宥和政策が取られたため、それが故にフィンランドのナショナリズムが勃興する事になった。しかも、20世紀初頭からロシア側の都合で突然ロシア化を進め始めたため、却ってフィンランドの民族意識高揚に油を注ぐ結果になっちゃったんですね。調べてみるとフィンランドの歴史も一筋縄でいかず興味深いですね。
ちなみに、秘密警察の件は良く知らないのですが、一般論として言えば、地元の言葉が分かる人がいないと仕事にならないんじゃないかと思います。それはフィンランド人の『体制派』の人なのか、ロシア人でフィンランド語の分かる人なのか、その両方なのか分かりませんけれど…。
私も、背景についてはあんまり詳しくは分かってなかったのですが、いろいろと調べてみると面白いですね。まあ、特にカトリなんかはその辺を分かってるとより面白いのかも知れませんね。まずは本編を観てみたいです(笑)。