2003年にBSで放送された後、2004年に教育TVでも深夜に放送されました。全26回。私は、この深夜放送をたまたま観てはまり込みました。TVアニメで全巻DVDを持っている(買った)のはこれだけですね(^^;)。
西暦2075年。
人間が宇宙に持ち込んだ宇宙のゴミ、スペースデブリ。秒速8キロメートルで飛び回るこのゴミは、例えネジ一つであっても宇宙船にぶつかると致命的な被害をもたらすこともあるため、デブリ屋(宇宙のごみ拾い屋)が一つの職業として存在し回収に当たっています。そんなデブリ屋から始まる物語…。(このアニメの中では、巨大企業テクノーラの1セクションとしてデブリ屋が存在しています)
少なくとも、私が知っている範囲内ではこれほど緻密に宇宙と言うものが描かれているアニメは知りません。JAXAも監修しているとの事で、宇宙ステーションや宇宙空間、或いは月面上の描写が見とれるほどにリアルです。この物語上では、2075年になると、ほぼ海外旅行の感覚で月に旅行に行けるらしいんですが、このアニメを観て、月に行ってみたいと真面目に思いました(笑)。
そういう細かな描写の確かさは勿論の事なんですが、ストーリーやキャラがまたいいんですよね。デブリ屋というのは、宇宙に関する仕事の中では、きつい割りには評価が低く、日陰者扱いにされているのですが、そんな状況の中、エリート中のエリートである木星往還クルーに憧れながらも、デブリ課に所属している現実にくさっている主人公のハチマキ(←これ、愛称です)、デブリ課に配属され、勝手気ままな(と言う風に見える)ハチマキ先輩に振り回され(時に振り回し)ながらも、少しずつ彼に惹かれていく新人の田名部愛。そして彼ら二人を取り巻く同僚やライバルや上司、或いは家族。それだけにとどまらず、個人レベルでは如何ともしがたい国家やテロリスト組織の暗躍も絡み合って、後半になるとかなり複雑な展開もしますが、最後に、「アニメでここまで描けるのか?」という息の詰まるような盛り上がりを見せた後に感動的な最後を迎えます。
シリーズの構成が実にしっかりと作られているのもこの作品の特徴であり面白さでもありますね。一介のゲストキャラと思っていたら、実は後で重要な役柄で登場してきたりなんてのもありました。また、数多くのキャラの運命を時々横串にして見せる事で、ドラマ性が一段と高まっていたと思います。
BSハイビジョンでも放送されたりとか、結構いろいろなメディアで放送されたようですが、また、地上波で放送されてファンが増える事を願っています。レンタルも割と豊富に出回っているものと思います。
ところで、私のブログ(旧ブログ)の中身がアニメ中心に大きく軸をずらす事になったきっかけは、このアニメでしたね。個人的には、一つの大きな転換点をもたらしてくれたアニメだったと思います。私がこれまでに書いた最長の記事もこのアニメに関するものでした。
ちなみに、原作のマンガ(全4巻)も、かなりアニメと味わいが違いますが、なかなか面白いです。マンガの方は、科学的な描写よりも人間の内面の追求がより深い感じがします。
※プラネテス
正確にはΠΛΑΝΗΤΕΣ(ギリシア語で『惑う人』の意)。
転じて、惑星(英語ではPlanet)を指すようになった。
(木星や土星など、惑星は夜空をいったりきたりするから…)
ハチマキらがいろいろと惑い続けるため、このタイトルが採用されたらしいです。
なお、アニメのアイキャッチでは、いろんな言語でこの単語が現れてきて、これも面白かったですね。



くあいさんの「過去最長の記事」を改めて読ませてもらったら、また見たくなってきました(笑)
それはともあれ、この作品、もっと知名度があって然るべきだと思います。という訳で、しつこく(^^;)ご紹介させていただきました。
あの長い記事、今読むと、まだモレがあったのに気づいたりしちゃいました。なんと奥が深い事か…。
プラネテスは、名作、ジブリ系作品以外で最も好きな作品です!
最後の2回で、これまでフォンブラウン号に乗ることだけを考え、人とのつながりを拒絶してきたハチマキが、おぼれて薄れた意識の中で人のつながりの中に宇宙を見るシーンに感動してしまいました!
宇宙防衛戦線のハキムの葛藤や、エルタニカテクニカの技術者の話も奥が深かったです。
人間愛、宇宙開発、格差の拡大、テロ、戦争など、様々なテーマを包括的に盛り込んだ奥の深い作劇には舌を巻くばかりです。
おお、こちらもマニアだったんですね。私は、現実の宇宙については全く素人なんであんまり知識はないのですが、プラネテスは少なくともこれまで宇宙が描かれたアニメの中では最高水準のものだと感じておりましたが、まんざらはずれでもなかったようで安心しました。
おっしゃられる通り、ストーリーの掘り下げも実に深いですよね。ハチマキを巡るメインのストーリーも面白いのですが、本来は背景に過ぎない(?)はずのテロや地域紛争の話も実に奥が深い。しかも、個別で進んできたストーリーがあたかも絡み合うように盛り上がっていく最後の方の展開は素晴らしかったと思います。
それにしても、衛星破壊実験をやってデブリをまき散らすなんて事を現実にやる国があるのには驚いてしまいました。この作品を観てたからこそ、より深刻に受け止めました。