スタジオぴえろの魔女っ子ものの第3作で、1985年から1986年にかけて全38話が放送されました。
スタジオぴえろの魔女っ子ものと言うと、何といっても第1作目のクリィミーマミが圧倒的に有名でランキングの端っこに顔を出したりする事もありますが、3作目ともなるとかなり知名度は落ちてるような気もします。だいたいマミにエミですからね(^^;。2番煎じ3番煎じと邪推されても仕方がないようなネーミングではあるのてすが…。
しかし、中身は相当に大きく変わってます。
普通の小学生が、魔法の力を与えられて大人の姿となってスターとして活躍するというフォーマットは似てますが、絵柄もやや渋めでひきしまった感じになってますし、主人公をはじめ周りのキャラたちの心の奥底まで丁寧に描き出す物語の作り方はとても好感の持てるものでした。魔法アイテムによる大活躍とか、魔法の秘密を巡るストーリーの盛り上がりとかはあんまりなかったのですが、一遍一遍がシックで洗練されたエピソードでした。そう言えば、お約束(?)の魔法グッズの交代すらなかったですね。
マミの場合は、物語の開始時点で既に魔法が期間限定だと宣言されてしまっていたのですが、こちらのエミの場合は特にそんな事はなく、その気があれば多分ずっと魔法の力を使っていても許されたんじゃないかと思います。しかし、主人公である香月舞は、魔法の力で素晴らしいマジックを見せるよりも、例え不器用であっても、自分の本当の力でマジックを見せる方がずっと楽しいことに気づき、自分の意志で魔法の力を返上し魔法と決別することを決意します。そこに至る最後の3話はそれだけで一本の映画にできそうな高密度なドラマになっていました。
この作品には、実は放映終了後にOVAが作られています。蝉時雨というサブタイトルが付けられたその作品は、本編の最終回の何ヶ月か前である夏休みの日々を淡々とBGMすら殆どなしに静かに描いたものです。その後の最終回に至る『別れ』の予感を降り注ぐ蝉時雨の中に丁寧に描き出していますが、その地味さ故か、一般には殆ど知られていないですよね。でも、信じられないくらい高い完成度を持った傑作だったと思います。
そう言ったところ意外でも、観てた時は少ししか気がついてなかったのですが、モブシーンとかにも極度にマニアックな描き込みがあったりしたようですね(wikipediaによる)。
TV局のプロデューサーが小金井さんと国分寺さんだったというのも結構笑えました。しかも小金井さんの息子が武蔵くんと言うんですよね。(中央線沿線以外の方、意味分かんなかったらごめんなさい)
TVシリーズもOVAも(今や)録画やDVDは持っていません。地上波ではもはや放送される事もないのですが、TVシリーズはGyaoで放送したりしてますね。ただ、OVA(蝉時雨)は観る機会があんまりありません。又一度観てみたいと思っているのですが…。


